一緒に昼ご飯を作らせてもらって食べた農家の仏間です。家の中で一番大きな部屋でした。仏様や尊敬する活佛(リンポチェ)の写真、 経文等が大切に飾られています。毎朝壇の手前にある全ての水入れに水を入れるところから一日が始まるそうです。

     

 お茶をごちそうになったお宅では、パドマ・サンババが乗ってきた虎が家の居間に描かれていました。仏間の手前の部屋の椅子が誰の席か聞くと、1年に1回来るお坊さんの席だと言われました。その部屋には、ブータンの主要なお寺の絵が掲げられていました。
 ブータンのほとんどのトラックには、ヘッドライトの上に観音様の目があります。一番上には仏様も乗っています。

     

夕方6時ともなると仏塔の周りには、手持ちのマニ車をもって塔を右回りに回る人たちや塔の横にある大きなマニ車を回す人たちで一杯になります。

     

 チベット仏教の教えから、自分の親が動物や虫に生まれ替わっているかもしれないと考えるブータンの人々は生き物の命を大切にします。だから牛や馬や野良犬さえも穏やかな顔つきで、人を怖がりません。牛たちは朝、自分の小屋から離されると、好きな場所に行って草を食べ、夕方になると自分の小屋に戻ります。「焼き印とかしなくても盗まれないの?」と聞くと、トンジェイは「誰が盗むんですか?」と聞き返しました。自分の意志で小屋に帰る牛たちの渋滞に出会いましたが、ドライバーのウグェンがいくらクラクションを鳴らしても一向に道を譲る気配はありませんでした。
 町で豚を運ぶ業者にであいました。ブータンの人々は肉も食べますが、その肉はインドで殺した牛や豚を死んだ状態で輸入したものなのです。

     

 「中には入れませんよ。」と言いながら、トンジェイは火葬場に連れて行ってくれました。手前の建物で3~4時間かけて亡骸を火葬にするそうです。火葬した後の骨を混ぜて、小さな塔を作って山に置きに行くのも一般的だそうです。鳥葬は、子供達がなくなったときには今でもするということです。山には水の流れを使ってマニ車を回す祈りの建物がいろんな所にありました。