ダルシンは、ヒマラヤの王国ブータンの祈りの旗です。
小高い丘や寺の境内に はためくダルシンには、チベット仏教の経文が書かれています。
ダルシンにこめられた祈りは、風に乗ってブータンの青い空に流れて行きます。
自分の欲につながらない純粋な祈りが、天に送られていくのです。
平成21年10月普濟寺掲示板より
ダルシンは死者を弔うためのものです。しかし、特定の人のためのものではありません。ダルシンが風に一回はためくと、ダルシンに書かれた経文を一回読んだことになると言われています。だから、風のあるところに立てられるのです。首都ティンプーの周りの山々には至る所にダルシンが見えました。空港の管制塔の上にまでダルシンがあるのを見た時、この国の人たちの死者に対する本当にあたたかい想いに触れた気がして、とても嬉しくなりました。